2014年4月25日金曜日

【将棋】将棋観戦記 第55期王位戦挑決リーグ白組 木村一基-渡辺明

【将棋】将棋観戦記 第55期王位戦挑決リーグ白組 木村一基-渡辺明

2014年王位戦 これまで木村一基八段は3勝0敗、対する渡辺明二冠は2勝1敗

今期、木村八段は無敗街道をつっぱしるのか、
実力的には渡辺さん、でも予想としては木村さんだったかな
最近、渡辺さん竜王落ちてから調子落としてる感じがする
多分影響してないと思うけど電王戦とかコンピューターの手とか見て…
はないかwでも、なんか大局観がちょっとずれてるような。
わりと早指しなところあるから、ちょっと今のままだとまずい。
棋士の勝敗におけるバイオリズムって良くわからないんだけども。



結果は101手まで 先手▲勝ち



将棋の面白い所は色々あるけれど
上手く言えないけど
「棋は対話なり」という言葉がある。内藤九段の言葉らしいが
色々な意味があるとは思うけれど
将棋はただの二人零和有限確定完全情報ゲームではない
アマチュア、将棋ファンぐらいの方が
コンピューター相手にしてるとただのゲームになってしまうけれど。
プロの将棋(棋譜)というのは、ただ、盤と駒があって
パチパチ駒を動かしていくのを見ているだけではない
もちろん棋士達にとって生活がかかっている、
つまりプロスポーツマンと同じものであって、
プロ野球を見ていて野球というゲームだけを見ているわけでなく
人に注目されてもしかるべきゲームである
そう考えると私も、、、将棋を指すファンとしては確かに将棋というゲーム性が面白くてやっているが
見るファンとしてはすばらしい棋譜というのもたまに見るがそれよりも、
棋士達の生き様、棋士達の将棋(ゲーム)を見ることが面白いと思う

さて、何が言いたかったのかというと
今回、王位戦、木村一基八段が今のところ全勝というのを知って、
お、今回は(も)王位のタイトル取りに来てるな!って思ったのです
将棋暦浅くはありますが、木村さんが以前に凄い悔しい思いをしたシーンとかも見たことあるから
だとも思うけれど、
こう勝っていて、たまたま調子が良いんだろうなぁーとは思わない。

野球でも、今期は調子がいいなーって思う人もいるかもだけど
こいつ、今期は懸けてるな!っておもう人がいるじゃないですか、
それと同じ(゚∀゚)

さて、今対局は…
後手「ゴキゲン中飛車」に対して先手「超速」

最近、後手ゴキゲン中飛車は渡辺さんのマイブームなんですね(^ω^)

ちなみに「ゴキゲン中飛車」は近藤正和さんが開発、奨励会時代から指していて2001年度、将棋大賞の升田幸三賞を受賞
「超速」は当時奨励会3段の星野良生が開発、2010年度の升田幸三賞を受賞

若いうちの方が色んなこと試せるし頭が柔軟ということなんでしょうかね
凄いですよね。

さて、中飛車というのはイメージとしてはついこないだまで中央をゴリゴリ突破する
というものだと思っていたのですが、ゴキゲン中飛車というのは
5筋の位を押さえるという意味合いが強いみたいですね
電王戦の菅井戦でしたっけ?

「コメントで5筋の位を押さえる中飛車が
逆に押さえ込まれていて何もできなかった、」
という。
(前置きが長いですねw、でもこの対局についてはこの記事で終わらせますね
「勝手に将棋普及委員会」というのを発足しておりますので、将棋の魅力が伝わるよう、色々書いていきたいんですよね。こちらの記事からHPの方に行けます。
http://aoi-haru.blogspot.jp/2014/03/blog-post_4.html

さてさて、
▲23手目で5筋をしっかり押さえて…
先手のこの形、個人的には好きではない、プロがやってるんだから別におかしくはないのかもだけど…
先手は角の壁形で囲いの部分で言えば駒の連携がバラバラ。
まぁ先に言った、5筋さえ押さえれば1〜3筋では後手に早い攻めがある訳ではないのかもだけど…。
それから、藤井さんも久保さんもこの形なら大体美濃囲いを選ぶけど
菅井、佐々木慎、遠山さんあたりは、
この対局の渡辺さんのように木村美濃を目指しますよね。
中央に手厚いのでしょうけれど。やっぱり片美濃でもそっちの方が良かったかな?と。
▲29手目飛車引いてからの、▲33手目45桂 決断の良い積極的な攻めでした。
具体的には銀が頭にいるので、跳ねても桂馬を食いちぎられる可能性はあるけど
「桂馬の高飛び歩の餌食」には早々ならない。
無理矢理桂馬を歩で取ろうとするなら…△56歩から△55歩打ちなどの継歩はどうだろう?とふと思ったが、持ち歩がないですね(´∀`)
1歩あったらそういうのもありかなぁ…?なんて思ったりも…。

▲49手目まではさほど優劣なく、木村さんも渡辺さんも
正しく指したんだろうなぁと思います。
銀桂を手持ちに出来た事は少しアドバンテージかな?
△50手目のそっぽの桂馬打ち、これは手筋の本ではたまに現れる筋みたいなことが書いてあるのでそう悪い手でもない。コメントでもそう触れていない。
でもちょっと異色だったかなぁと。確かに、この桂馬うちを相手すれば
飛車の動き(成り込みなど)を封じつつ、後手も攻め筋が増えるので。
この手を見たとき、電王戦の16香打がフラッシュバックw
なんとなく影響されてるのかなぁ…と少し思った。
▲51手目の飛車取りを手抜いての97角とのぞく手が好手でしたね
取り合いならば飛金交換で駒損ですが次の飛車打ちなどあるものの
駒の働きの良さは先手が良しかな。
▲55手目で飛金交換をしてからの後手渡辺さんが少し精彩を欠いたような気がしますね
改めて見ても、後手より先手の方が囲いとしては柔い気がする
まぁ飛車しか持ち駒がないってことを考えると
飛車金交換の時点では…全体的には先手「有利」なのかな?
でもなんとなく渡辺さんこの辺りダメだなって思ってた気がするんだよなぁ
棋士全体的に若い人って、ダメだなぁって思った時に、少し気合いが落ちる人が
多い気がする、なんとなくだけど。
まぁただしかし、さすが高段者の戦いだけあって…その後
△78手目のコメント「よく見ると馬が死んでいる」…(゚∀゚)(笑)
その少し前の金打ちや歩打ちなど、ちゃんと受けの持ち味を出している木村さん
馬が詰んでからも、きちんと繋ぎなど、ちゃんと寄せっていって
木村さんが正しく読んで勝った、という感じですが…
△88手目の94歩あたりからの読み筋がやはりプロは凄いですね(もちろんその前からの読みだと思いますが)
下手をすると大逆転を赦すような手。
▲95手目で77桂打と正しく応じた、と書いてるってことはそれ以外だと
負けていたということなのでしょうか。
この辺は私の棋力ではとても解説できそうもないですね

ともあれ、木村さんの熱が籠った良い対局だったと思いますね。
この調子でタイトルに挑戦して奪取して欲しいものですね。

ただ他にもそういう人はいると思いますが
対羽生さんというのは、どうも異色なんですよね。
矢倉定跡とかになればまた別かもですが、
気づいたら負けになっている局面だ、とか。
コンピューターと戦っているようではない
かといって、人と指している気もしない
神様の将棋とまではwさすがに言い過ぎかもだけど、
なんていうか、アーティストというよりかは、詩人と戦っている…
みたいな?うまくいえないけど不思議な感じがする。

長くなったけど、おしまい!(´∀`)

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